住宅購入で気にかけたいことの1つとして、実際に費用を負担する割合と、物件の持ち分比率をそろえる必要があることがあげられます。費用負担をしないにも関わらず、物件の持ち分を保有すると、その部分は、夫婦間であっても厳密には贈与になります。
ペアローンを利用して、夫3,000万円、妻1,000万円などの返済を行う場合、持ち分も3:1となるように登記をして、支払いもそれぞれの額を負担することが必要になります。
夫婦でローンを組む方法はペアローンや、連帯債務などが考えられますが、メリットは1人でローンを組むよりも大きな借入ができることと、住宅ローン減税が2人とも活用できる可能性があることが挙げられます。
一方でデメリットとしては、大きな借入ができる分、ゆとりある借入額以上に借りてしまう可能性があること、夫婦のどちらかが亡くなった場合生存している方のローン残高は完済されない商品が多いこと等が挙げられます。
住宅ローン減税も、自分が支払う所得税・住民税から受ける減税措置のため、扶養の範囲内で働く時期があると充分に生かせないケースも考えられます。
理想を言うならば、夫1人で借入ができる範囲内での物件を1つの目標とできれば、家計としては手堅いです。
どうしてもペアローンや連帯債務を利用したい場合は、片方の収入がなくなったり、半減したりしても返済していけるのか、慎重に判断をすることがおすすめです。
ローン額を10~15年で完済できそうな金額にして、10年ちょっとで完済してしまう計画を立てられるなら、住宅ローン減税を生かせて(期間中は所得税・住民税の支払いが発生するくらいの収入を得る働き方を続ける前提)、夫婦で負担を分け合うバランスを見つけられるかもしれませんね。